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司法書士事務所の記事

  • 【相続】相続登記の要否について・後編

    2017年2月14日

    こんにちは。はづき司法書士・行政書士事務所 所長の室谷陽生です。

    今回は前回に続き相続登記は必要か否かという点について検討したいと思います。

    前回は相続登記は任意の登記ということを説明しました。

    では、任意だからといって本当に相続登記をせずに放っておいてもいいのでしょ

    うか。

    当事務所の依頼の中で稀に相続登記を何代も手続きしてない方にお会いします。

    手間だし、お金かかるし、何も言われないなら現状維持。

     

    相続登記は任意の登記なのでこのままでも特に何も言われることはありません。

    しかし、そのまま放置しておくと次のような事態に直面します。

     

    ①相続登記をしていないので不動産を売却することができない

    ②相続登記を何代も放置した結果、現在の相続人が誰でどこにいるのか把握できない

    ③相続人の中に意思能力喪失者がいる。行方不明者がいる。未成年者がいる。

    ④手続きを放置している間に最終相続人が100人を超えてしまった。

     

    いかがでしょうか。

    一つずつ見ていきましょう。

     

    まず①は知らない方も多いいと思いますが、相続登記をしないと不動産を売却することができません。その意味では相続登記は必要ということになります。

    ②の場合はいかがでしょうか。いざ相続登記手続きをしようとしても、知らない人が相続人になっていることがあります。例えば被相続人のお爺さんの後妻さんとの子供が外国の方と結婚して、その子供が日本にいないとか。さらに言葉が通じないとか。そんな方といままで連絡も取ってこなかったとして、突然「相続手続きに協力してくれ」と申し出て、簡単に理解をえられるでしょうか。

    ③の場合はお金がかかる場面です。認知症や精神の病気、アルツハイマーや脳梗塞などで意思をうまく伝えられなくなってしまった人には裁判所に申し立てて成年後見人や保佐人の選任の手続きを申し立てなくてはなりません。昨今は成年後見人に弁護士やら司法書士やら専門職が付けられることが当たり前になってきました。しかも一度選任されると通常その方が亡くなるまで解除されません。その場合の彼らに対する月々の費用はどうなるでしょう。相続手続きを進めたいからの理由だけでそこまでしてくれるでしょうか。

    同じようなケースですが、行方不明者には不在者財産管理人、未成年者には特別代理人の選任の手続きを裁判所に申し立てなくてはなりません。その費用はどうするのでしょうか。

    ④の可能性はないと思ってる方もいらっしゃると思います。仮に1世代で5人ずつ子供を作ったとして3代放置したらどうなるでしょう。単純に5の3乗です。つまり相続人が125人になる可能性があるということです。現代は少子化の時代です。あまり現実的な計算ではありませんが、無視できる数字でもありません。これに②の事例や③の事例が加わるともう目も当てられません。プロに依頼する場合、いったいいくら請求されるのでしょうか。

    このように結果として後にすればするほど手続き費用が高くつくということは十分考えられます。実は筆者の経験上も過去に数件。。。。

     

    上記のようにならないためにも相続手続きは早めのご対応をお勧めいたします。

    相続手続きのことは当事務所にお任せください。

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